Google Analyticsでコホート分析が可能に

まだベータ版という扱いにはなっておりますが、Google Analyticsでコホート分析のレポート表示が可能になりました。
コホート分析というのは、ある同質の集団について、その集団が時間を追うごとにどのように変化するかということを分析することです。

Google Analyticsのコホート分析Google Analyticsのコホート分析 2

表の見方はそんなに難しくありません。指定の日から「期日」で指定した日数をさかのぼった日を起点に、その日に訪れたユーザーが日を追うにつれてどのように変容したかを視覚的に表してくれています。
上図の例ですと、2月10日が指定した日、「期日」を”過去7日”としているので、起点の日は2月3日ということになります。
ちなみに過去7日の指定を行うと、同様に2月4日を起点にしたデータ、2月5日を起点にしたデータ・・・というのも表してくれています。
とりあえずここではデータの一番上、2月3日を起点にしたデータで話を進めますね。

この2月3日に訪れたユーザーの集団を一つの「コホート」と呼びます。
「指標」を”ユーザーの維持率”としていますので、これは要するに、2月3日に訪れたユーザーが、後日どれくらいの割合で再び自サイトを訪れてくれているかということを表しています。
“日1″というラベルの列は、起点の日の翌日に、起点の日に訪れたユーザーのうち、どれくらいの割合の人が再び自サイトを訪れてくれているかを表しています。
この例だと3.71%。2月3日に自サイトを訪れた674人のユーザのうち、3.71%、すなわち25人が再訪してくれていることがわかります。

コホート分析は特に、SNSや会員制サイトなど、ユーザーに定期的に訪れてもらうことが重要であるサイトにおいて、どれくらいそれが達成できているかを判断する際に有用です。
また、ECサイトなどでも、ある日初めてそのサイトを訪れてそのまま購買に繋がるということは比較的少なく、ある期間何度か訪れた後に購買を決めるというパターンが多いことから、このコホート分析によるユーザーの維持率を参照することはとても重要です。
維持率が低ければ、自サイトには再訪する魅力に欠けると判断し、その原因を潰すことでサイトを改善していくことができます。

最近のAnalyticsのアップデートの中でもかなり便利な機能だと思います。

カテゴリー: 技術的なこと パーマリンク