初サブスリーへの道のり①〜前提編

はじめに

私は2016年12月11日、奈良マラソン2016にて初めてサブスリーを達成しました。
グロスタイムで2時間56分14秒。
それまでのベストタイムは同じく2016年3月13日に古河はなももマラソンで出した3時間9分22秒。

このときは、「まあ、そのうち3時間切れたらうれしいな」くらいにしか思っていませんでした。

それがいろいろあって、「絶対近日中に3時間切ってやろう」と思ったのが2016年夏。
そこからトレーニングを大きく変え、試行錯誤を繰り返した結果の奈良マラソンでした。

今回、同じようにサブスリーを目指して走っていらっしゃる方にどれくらい参考になるのかわかりませんが、
サブスリーに至るまでに私が行ってきたトレーニングを紹介できたらと思います。

前提〜今までのわたくし

こういう話をする際に一番大切なのは、
①どういう状態の人が
②なにをすることによって
③目標を達成したのか
という3つの状態遷移のうちの①の部分だと思っています。

状態Aの人には状態Aの人にもっとも効果的なトレーニングAがあり、状態Bの人には状態Bの人にもっとも効果的なトレーニングBがあります。
そしてトレーニングAとトレーニングBは似ることはあっても、決して同じになることはありません。
マラソンオリンピック代表選手のトレーニングプランを真似しても、多くの一般ランナーにとってはあまり効果はありません。
そもそもそのトレーニングを行う前提の状態が全く異なりますので。

前提その1:そもそも中高時代、長距離をやっていました

もうはるか昔、20年も前になりますが、1500mから5000mの選手をやっておりました。
といっても、成績としては都大会どまりのレベル。そんなに華々しく活動していたわけではありません。
そして故障して競技を辞めて数十年。その間「走る」ということに近い活動をほとんどしておりませんでしたので、当時に培った身体能力はほとんど残っておりませんでした。
本当にイチからのスタートでした。

ただ、一つだけ残っていたのは、トラックレースをやっていたことによるスピード感覚です。
なんとなく、「あ、こういうふうに走るとスピードが出るな」と思えたり、あるいはスピードを出して走ることを怖がらないという感覚については、時間が経っても残っていました。
たとえば1キロ3分20秒、と言われたときでも、現状では全力で息をあげながらやっとこさ走るような状態ではありますが、感覚的には「あ、キロ3分20秒ね」と思えるところがあります。
今は余裕で走れなくても、そして結果的にもう往時のスピードは戻らないかもしれないですが、でも3分20秒で走れそうな気分はあるんです。
おそらくこの心の余裕は、昔に競技をしていたことによるアドバンテージなのではないかと思っています。

前提その2:4年間ほど、まめにジョグをしていました

中高まで陸上長距離をやっておりましたが、上にも書いたとおり、故障で競技を辞めた後は長い間まったく走っておりませんでした。
しかも仕事は研究者だったりSEだったり分析屋だったりと、走ることはおろか立つこととも縁遠いデスクワークの仕事に就いておりましたゆえ、体力レベルはほぼゼロに近い状況になっておりました。

しかし、4年前、35歳になる前後、仕事や環境上すこし時間にゆとりがもてるようになり、そして年齢も年齢、健康の問題も気になるようになってきたため、ジョギングをすることにいたしました。
最初は2キロ走るくらいで息もたえだえでしたが、特になにかを目指すわけでもなく、頑張りすぎない程度に日々続けることだけを目標にやっていたら、だんだん10キロ、15キロと長い距離を走れるようになってきました。
ただあくまでジョグレベルです。どんなにペースが速くてもキロ5分30秒くらい。

走れるようになってくるとやっぱり気持ちがいいし面白い。
ジョギングをする時間は、平日は朝の出勤前に限られているのですがそれでもがんばって早起きして距離を伸ばすようになりました。

インターバルやペース走、ビルドアップといったいわゆる強くなるためのトレーニングは一切せず、ただ単にジョギングすることを楽しんでいました。
さらに、2年位前からはマラソン大会に出場するようになり、大勢の中で走ることの楽しさを知り、ますます走ることが好きになりました。
柴又100kでウルトラマラソンにも挑戦しています。

そんなこんなで4年間ほどジョギングを続けており、スピードは出さないけれどもマラソンを走る脚自体はある程度できていたような状態でした。

それまでのベストタイムは3時間9分でした

ジョギングを再開し、2年ほど経った2015年の2月、初マラソンとしていわきサンシャインマラソンに出場しました。
この時は3時間39分くらいでした。
あわよくば3時間30分を切りたいと思って走ったのですが、それまで走ったことのある最長距離、30キロを超えた瞬間に脚が止まってしまいました。
マラソンは難しいなって思った瞬間でした。

その後も特別なトレーニングを積むことなく、ただ単に朝10キロ〜15キロほどジョギングをするという生活を繰り返します。
2015年10月には、2回目のフルマラソンとして、鹿児島県は出水市で行われる「ツルマラソン」に出場したのですが、このときは30キロ過ぎで痙攣を起こし、歩くようにゴール。
タイムは3時間57分くらいと惨憺たる結果でした。
そして迎えた2016年。3回目のマラソンとして、古河はなももマラソンに出場
コースがフラットだったということもあり、また、ちょうどいいペースで走るランナーさんの後ろにつくことができて最後まで失速することなく完走。
ここで3時間9分というタイムを出すことができました。

体感としては、かなりの疲労。ただ、「サブスリーはここからあと10分もあるのか」という気持ちと「ここからあと10分でいけるのか」という気持ちが共存するような感覚でした。

もう少しレース中盤、終盤で頑張っていたらあと3分くらいは縮まったかもなー、くらいの感じです。

とにかくここでの前提というのは、
「直前の状態としては、3時間10分を切るくらいの走力はあった」
ということです。

以上、こういう状況の私が、どのようなトレーニングをして最終的にサブスリーに至ったのか。
それを次回以降で書いていこうと思います。

初サブスリーへの道のり②〜目指したきっかけ

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