被害の6割 「健全」サイトで (NHKニュース)

NHKの記事(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111110/k10013857661000.html)より.

携帯電話のゲームサイトなどを通じて子どもが巻き込まれた性犯罪などの60%近くが、第三者機関から「健全」と認定されたサイトを通じて起きていたことが分かりました。警察庁は、サイトの監視を強化するよう第三者機関に求めるとともに、利用者に注意を呼びかけています。
「ゲームサイト」や「自己紹介サイト」といった出会い系以外のサイトを通じて子どもが巻き込まれた性犯罪などで、警察がことし上半期に摘発したのは726件に上っています。警察庁が分析したところ、これらの事件のおよそ59%が、サイトの健全性を審査する第三者機関の「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構」から「健全」と認定されたサイトを通じて起きていました。手口としては、サイト内だけでやり取りできる専用のメールに、犯人側が個人のメールアドレスを書き込み、その後、相手の少女などとサイトの外で連絡を取り合って誘い出すケースが70%余りを占めています。警察庁は、ことし2月から、被害が起きたサイトの具体的な情報を機構に提供する取り組みを始めましたが、「健全」とされたサイトを通じて起きた事件の割合は、去年の下半期より増えています。警察庁は、機構側にサイトの監視を強化するよう求めるとともに、利用する子どもや保護者に注意を呼びかけています。

様々な啓蒙活動のおかげで出会い系等での被害はだいぶ減ってきたようですが,その一方で,犯罪のプラットフォームが一般のサイトにシフトしてきております.
監視する人員を増やすであるとか,監視のための精度の高いツールを利用するであるとか,サービスを提供している企業側が犯罪を予防するための努力を講じることが必要なのはもちろんですが,我々サービスを享受する人間やその保護者も意識をしていかなくてはいけないことだと思います.

いわゆる出会い系サイトは,「そこは危険な場所である」ということが一目でわかるため,子どもがそういうサイトを利用しないようにするための監視は比較的容易でした.
一方,このような犯罪が一般のサイトに紛れ込むようになると,犯罪を行う人間もある程度「普通の人」を念入りに偽装してくることも多いため,監視を強化してもその目をくぐり抜けるリスクはどうしても高くなります.
最後は利用者側の知識に頼らざるをえません.

地道なリテラシー教育を徹底していくことが犯罪の低下につながっていくのだと思っております.

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