足底筋膜炎ーストレッチで半年間の悩みが改善

2018年夏の終わり頃から発症した足底筋膜炎(足底腱膜炎)。2018年10月にはまともに走れないほどの痛みになり、整骨院などでケアしてもらったりもしましたが、なかなか改善の兆しが見られないまま年が明け2019年に。このままずっと痛いままなのかといささか絶望的な気持ちにもなっていたところ、ふとある部位のストレッチを取り入れてみた直後から一気に改善。自分でも信じられないくらいの痛みの軽減で、しかもその効果は継続、完治へ向かう兆しが見えてきたのでその方法についてご報告してみようと思います。

足底筋膜炎の症状

一般的な足底筋膜炎(足底腱膜炎)の定義

一般的に、足底筋膜炎(足底腱膜炎)とは、足の裏に張り巡らされた足底筋膜が、何らかの原因によって炎症を起こし、かかとから土踏まずにかけて痛みを生じる症状のことを指します。
加齢による筋膜の硬化やオーバーユースなど、原因は様々ですが、ランナーの場合は、ランニングによる衝撃で引き起こされることがほとんどだと思います。

私の場合の足底筋膜炎の症状

私の場合、最初は起床直後の数歩が痛いという症状から始まりました。これは足底筋膜炎に罹患した人の多くに共通する症状のようで、私もその例に漏れませんでした。起床直後だけ痛いのですが、その後は特になんともないのでランニングも通常通り。
過去にも足底筋膜炎をやっていることもあり、そのときの体験から、痛みはあるけど走れなくなるほどの痛みにはならないだろうし、しっかりとストレッチをしておけばじきによくなっていくだろうと思っていました。

しかし半月たち一月経ち。起床直後だけの痛みが、走り出しも痛むようになり、じきに走っているあいだじゅう痛むようになってきてしまいました。歩くだけでも痛み、じっとしていてさえ突然針で刺されたような鋭い痛みが足の裏に走る。
難儀だなあと思いつつも、とりわけ痛いのは走り出し最初の10分ほど。そこを我慢すればいつもどおり走れるので、練習は通常通り。

これがいつもどおりでなくなったのが、2018年10月。次週の水戸黄門漫遊マラソンの出場を控え、最終調整のつもりで参加した5000mのトラックレース後。レース用シューズ(ソーティマジックRP)でかなりのスピードで走ったこともいけなかったのでしょう。走り終わって落ち着いたあともじんじんと足の裏が痛み、かえりはひょこひょことびっこをひく有様。
翌日からは、ゆっくりジョグはもちろん歩くのでさえ悲鳴をあげるほどの痛みに襲われるように。

少し休みをいれたり、シューズを変えたりしてなんとか形ばかりは走れるようになったものの漫遊マラソンの結果は火を見るより明らか
その後、致命的な痛みは収まったものの強い痛みは続き、年をまたいで持ち越すことに。

足底筋膜炎への対処法

そんな私のやっかいな足底筋膜炎、もちろんネット上には先達がたくさんおり、経験談、原因に関する理論やそれに基づくケアの仕方に関する情報など様々にあふれています。
わたしもそれらの情報にすがり、ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返しました。

足底筋肉の強化

足底筋膜炎は足底の筋肉が弱っているから生じるということで、タオルギャザーなど足の指を動かす運動を行い、足底の筋肉を鍛えて改善するというアプローチです。
私も仕事中、デスクの下にタオルを敷いてにぎにぎしたりしていたのですが、なかなか改善に至らずにいつの間にかやらなくなってしまいました。
足底筋膜炎を予防するという側面ではいいのかもしれないですが、すでになってしまっているものに対しては即効性は薄いのかもしれないな、というのが感想です。

足の保護

足底筋膜炎の発生のきっかけが足の酷使、衝撃であるわけなので、その衝撃を和らげるために足裏を保護するという考え方。
私は厚底のシューズを導入し、練習もレースもできる限りソールの厚いシューズを使用することにしました。
普段のジョグではズームペガサス。スピード練習やレースはズームフライ。

今までシューズについては圧倒的にアシックス派だったのですが、背に腹は代えられず。
そして実際に効果はありました。ただ、障害からの回復という意味よりも、痛みの緩和という点ですね。
治りはしないけど、これらの厚底シューズのおかげで練習をし続けられたという意味は大きいです。

ストレッチ

いま、ネットで足底筋膜炎のケアに関する情報で一番多いのがこのアプローチではないでしょうか。
足底筋膜炎は、ふくらはぎやハムストリングスにはじまり、背筋だったり肩首だったりの筋肉が固くなり、そのことで足底筋膜が引っ張られて痛みが生じる。つまり、痛み自体は足の裏やかかとに出ているけど原因は別の部分にあるという考えです。
したがって、ケアは足の裏そのものではなく、凝り固まっている部分に対して伸ばしたりほぐしたりすることで行います。

私も、前回足底筋膜炎になったときにはストレッチングボードを利用したふくらはぎのストレッチを行ったところ劇的に改善、回復したという経験があり、この考え方には親和的でした。
そして今回も積極的にストレッチングボードに乗ったのですが、芳しくありません。
前回はふくらはぎが固くなることによって足底筋膜炎が生じていたので劇的な効果が得られましたが、今回はふくらはぎが原因ではないようで、日々ストレッチングボードへの乗務に勤しんでいたのですが改善には至らず。
乗ると気持ちいいから好きなんですけどね。それとこれとは別のようです。

ハムストリングス付け根のストレッチを導入

そんなわけであらゆる側面から改善に向けたアプローチをするものの、回復に向けた「これだ!」というアプローチが見つからないまま年を越し1月も後半、別大がいよいよ迫る頃。
お風呂でぼんやりしながらそぞろにストレッチをしていると、ふとおしりの筋肉の直下、左側のハムストリングスの付け根のあたりの筋肉が固いことに気が付きました。右側はそんなことはなく、左側だけ。
これはしっかりとほぐしておかないと、と思い風呂上がりにストレッチをすることに。

どうやって伸ばせばいいのか試行錯誤の末、ランジのポーズから前傾をすると該当箇所が伸びることがわかり、ぎゅーっと伸ばして静止し緩めるという動作を何度か繰り返しました。とても気持ちのいい感じで伸びました。

こんな感じで足を前後に開いて、上半身を少しずつ前傾させていくと、ちょうど伸ばしたいところがぎゅーっと伸びます。
足底筋膜炎のストレッチ1足底筋膜炎のストレッチ2

そして終わって立ち上がり数歩。
なにかすごい違和感に襲われます。
そう、歩いたときに足の裏が痛くなかったんです。

え?たったこれだけで痛み引いたの?今日たまたまじゃなくて?と思い、翌朝起きてみると、朝の数歩の痛みも激減。
ジョグをする前にもう一度同じようなストレッチをして走り出してみると疑念は確信に。効いてる改善してる。走ったときの痛みも激減。

今回の私の足底筋膜炎の原因は、ハムの上、臀部の下の筋肉(なに筋っていうのはわからないですが・・)にあったようです。

その後も同じストレッチを続けた結果、あれだけ長く悩まされた痛み、走ったときもほとんど気にならなくなりました。
完治に向かっていると言って差し支えないでしょう。

もちろんこの方法が唯一の解ではありません。私個人の中でも前回はふくらはぎだったわけですし、ふくらはぎのストレッチングが正解だったわけだし。
同じように足底筋膜炎に悩まされている方も注意深くチェックをしてみると、思わぬところに原因があるかもしれません。
少しでも参考になれば幸いです。

カテゴリー: ランニング パーマリンク