iOSアプリがリジェクトされる主な理由

先日appleが,iOSアプリがレビュー(審査)時にリジェクト(却下)される主な理由についての記事を公開しました.全部で10項目あります.

画面のスクリーンショット

英語の記事となっておりますが,ざっと要約すると以下のような感じです.

1. Crashes and Bugs: クラッシュする,あるいはバグがある

レビュー対象は,完全に完成しているものであり,配布する準備ができているものに限ります.きちんとデバイス上で動くかどうか,そしてバグがないかを徹底的に確認してから申請してください.
・Broken Links: アプリ内のリンクが切れている
アプリ内にリンクを設けている場合には,それらすべてがきちんとリンクされている必要があります.公開者とコンタクトをとることのできるユーザーサポートへのリンクはすべてのアプリで設置する必要があります.
また,In-App Purchase(アプリ内課金)を利用している定期課金型のアプリや無料購読のアプリ,そしてキッズカテゴリに登録するアプリについては,プライバシーポリシーへのリンクを設けなくてはなりません.

2. Placeholder Content: プレースホルダー(仮置き)を置いている

レビューに出す前に,アプリ内の画像やテキストはきちんとしたものを入れておいてください.作業途中だったり,仮置きの画像などを使用しているアプリは公開準備ができていないものであり,承認することはできません.

3. Incomplete Information: 情報が不十分

レビューを行うために必要な情報はすべて申請時にiTunes Connectの
“App Review Information”
の欄に記入してください.
例えばサインイン/ログインが必要なアプリであれば,デモアカウントとして利用できるユーザー名とパスワードを記入してください.
また,あらかじめ特殊な設定が必要であれば,その詳細を記入してください.
もし審査側で再現することがかなり難しいような環境が必要であったり,特定のハードウェアが必要となるアプリであれば,デモのビデオ映像を用意するか,特定のハードウェアを提供してください.その際,あなたのコンタクト情報が必要になりますのできちんと入力されているか,あるいは最新かどうかを確認しておいてください.

4. Inaccurate Descriptions: 不正確なデスクリプション

申請時に入力するアプリのデスクリプション(説明)とスクリーンショットは,あなたのアプリの機能をはっきりと,そして正確に伝えるものでなくてはいけません.これはユーザーがあなたのアプリを理解するためにも必要なことですし,快適なApp Storeの利用のためにも必要なことです.

5. Misleading Users: ユーザーを惑わす/誤解させる

あなたのアプリは宣伝した通りに振る舞う必要があります.ユーザーに「え,思ってたんと違う!!」という印象を与えてはいけません.宣伝時にうたった特徴や機能はきちんとユーザーが利用できる形で実装されてなくてはなりません.

6. Substandard User Interface: 低品質なユーザーインターフェース

Appleはきれいで,洗練されていて,かつユーザーが使いやすいインターフェースというものに高い価値を置いています.ですので,申請するアプリのインターフェースがきちんと練られており,また,Appleが公開しているデザインガイドUIデザインかくあるべしなどの資料を読んで,これらにきちんと適合しているかを確認してください.

7. Advertisements: 広告

レビュー申請時,そのアプリが広告表示に広告ID(IDFA)を利用するかどうかを尋ねられます.もし「IDFAを利用する」と答えた際,あなたのアプリに広告機能がなかったり,広告が適切に表示されない状態の場合にはリジェクトされてしまいます.ですのできちんとiOS上で広告が表示されるかどうかをあらかじめテストしておいてください.
また,「IDFAを利用しない」と答えたにもかかわらず,アプリ内で広告が表示されるような状態になっている場合には,アプリは”Invalid Binary”ステータスになってしまうので注意してください.

8. Web clippings, content aggregators, or a collections of links: Webページをクリップしただけのもの,コンテンツやリンクを寄せ集めただけのもの

アプリは魅力的で役に立ち,かつそのアプリの特徴の多くが「iOSらしい」ユニークなものである必要があります.
アプリ内でWebサイトがiOS用に整形されずにそのまま提供されたり,操作が制限されてしまうようなアプリは公開の水準に達していません.

9. Repeated Submission of Similar Apps: 似たアプリを繰り返し申請する

本質的に同じような複数のアプリを申請するということは,レビューをする側は似たようなプロセスを何度も行わなくてはならないということであり,レビュー作業の圧迫につながるためリジェクトされる危険があります.レビューを円滑に行うため,そしてあなたの未来のユーザーのためにも,似たような複数のアプリは,うまく考えてひとつにまとめるといいでしょう.

10. Not enough lasting value: 十分な価値がない

あなたのアプリが十分な機能や内容を提供していない場合,あるいは,ごくごく一部の人しか必要としないようなアプリはリジェクトされてしまう可能性があります.アプリを作る前に,自分が登録する予定のカテゴリに属しているアプリをよく見て,どのようにすればよりよいものを提供することができるかということを考えてください.

いかがでしたでしょうか?当たり前のものが多いとは思うのですが,いざ自分で作っていると見えなくなってしまうことも多いですよね.
アプリを作成する前,途中,そして完成後にもう一度これを見直してみるとより質の高いアプリができるのではないでしょうか.

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