女性がランニングを安全に楽しむための11箇条

安全にジョギングを楽しむために

これからジョギングを始める人、とりわけ女性の視点で、安全にランナーとしての第一歩を踏み出すためのアドバイスがRunner’s Worldで紹介されました。
このアドバイスは女性だけでなく、男性にも有用だと思います。
もとの記事はアメリカの治安やランニング事情を反映したものになっているので、それを日本の状況に合わせて加筆修正してみました。

safety running

走り出す前に、まずは近所の先人を頼ること

屋外を走る際、まず何より一番気をつけるべきは「身の安全」です。
自分が走ろうとしているコースが、治安的に、あるいは交通的に安全なものなのかどうかということを考慮に入れなくてはいけません。
特に会社勤めの人がランニングしようとすると、走る時間が夜になったりします。
走るコースの中に治安的に問題があるような場所があれば、それは絶対に避けなくてはいけません。
また、昼間は人気が多いところでも夜間になると突然人通りがほとんどなくなって物騒になるということもありますし、治安的には安全だったとしても、車道と歩道の感覚が狭く、交通的に危ない場所というのもあります。

こういったことに関する知識を持っているのは、近所ですでにランニングをしている人たちです。
そこで、近所にランニングクラブなどがあれば、まずはそういうクラブでの活動に参加するということを強くお勧めしています。
日本だと「走友会」という言い方をしているクラブも多いです。
本気で記録を狙う人が集まるアスリート系のクラブもあれば、初心者大歓迎、走ることを楽しむということをモットーにしたクラブもあります。ホームページを持っているところも多いので、検索エンジンで
「地元の名前 ランニングクラブ」
などと検索をすると、結構な数ヒットすると思います。
調べて、自分の目的に合ったところがあれば、そういうクラブの活動に参加し、地元のランナーの知恵を借りるというのはとても重要です。
集団で走る機会はそれだけでもちろん安全性が高まりますし、一人で走る際の注意点などに関する知識もそこで得ることができます。
さらに、走るコツや怪我からの回復方法、コンディショニングなどの知識も得ることができるので、効率よく走ることに慣れていくことができます。

元記事だと、「安全な環境が整うまでは外で走らず、屋内でルームランナーなどを使うとよい」とまで書かれていますが、これはアメリカの治安事情なども大いに関わっているとは思います。
ただし日本でもやはり物騒な事件も多いですから十分に気をつけるにこしたことはありません。
近所に知識を得られるようなクラブなど頼るところがない場合でも、あらかじめ自分が走ろうと思っているところが安全かどうか、あらかじめ十分に調べてからジョギングを始めてください。

ランニングを安全に楽しむための安全11箇条

上で書いた通り、まずは自分が走るコースが安全かを確認することが一番。
さらに、安全にランニングを楽しむためのヒントを11個紹介します。

ヘッドホンは控えましょう

ジムなどでは当たり前の、ルームランナー+ヘッドフォン+大音量のノリノリ音楽の組み合わせ、これを外でやるべきではありません。
屋外では常に周りの状況に注意を払わないといけないので、環境音に気づけないのは危険です。
特に夜間や人気のない場所をでヘッドフォンをしながら走っていると、「自分に隙がある」というシグナルにもなってしまい犯罪のターゲットになってしまうことにも繋がります。

音楽を聞きながら楽しく走りたいということであれば、ある程度外の音が入ってくるイヤフォンにして、音量も控え目にしましょう。
今はランニング向きのスポーツイヤフォンもたくさん出ています。

きっちりホールドしてくれるので、快適に走ることができます。

また、夜間に人気の少ないところ(これは避けるべきですが)を通るコースであれば、イヤフォンもしない方がいいですし、可能であれば複数人で走るなどの工夫が必要だと思います。

仲間と一緒に走りましょう

最初でも強調していますが、やはり集団で走るというのが安全です。
夜間に人気のない場所を走るのであれば、地元のランニングクラブに所属している仲間や近所の友人、あるいはパートナーなどで、同じライフスタイルで活動している人とともに走るといいでしょう。
あとは一緒に走る人が同じくらいの走力だと理想ですね。
元記事では「大きな犬を連れてトレーニングするといい」ということも書かれており、これができる人は限られていると思いますがそれもひとつの手だとは思います。
誰かと一緒に走るとモチベーションにもなりますし、軽く会話しながらジョギングしたりしていると思った以上に楽しく長い距離走れたりもします。

車に対向する側を走りましょう

これは交通安全の話になりますが、走る際、歩道があれば歩道を走るのが原則ですが、歩道がない道を走る場合は車に対向する側(日本だと道路の右側)を走るようにしましょう。
車と同じ側の歩道のない道を走るのは、車が背後から追い抜いていく形になるので危険です。
車はいざというときにとっさに動けません。こちらが常に車の存在を確認できるようにするのが、車にとってもランナーにとってもいいと思います。

信号はきっちり守りましょう

これは当たり前の話ではあるのですが、なかなか守るのが大変だったりする問題なのです。
ランナーは調子よく、気持よく走っている時はできれば立ち止まりたくないと感じています。
調子のいい時はリズムに乗っているし、脳からエンドルフィンも出ていて気持のいい状態を続けたいと感じてしまうのです。
なので信号も、距離が短い小さなもので車が来なそうであれば点滅状態や赤に変わった瞬間くらいまでであればついつい突っ込んでいってしまったりするんですよね。
でも車からするとそれはとても危ないです。
ドライバーだって常に注意深く運転できているわけではありません。
お互いしっかりと信号を守ることが交通安全の前提です。

どうしても立ち止まりたくないときは、信号が変わりそうなときは少しペースを落としたり、ちょっとだけ引き返したりなどでうまくコントロールするようにしましょう。

身分証明書は携帯しましょう

走る際はできれば身軽で走りたいものですが、走っている最中に何があるかわかりません。
交通事故に巻き込まれたりなど万一の際に、身元がわかるようなものを携帯するように心がけましょう。
かかりつけのお医者さんなどがいる方は特に気をつけるようにしてください。

携帯電話を携帯しましょう

携帯電話を持って走るというのは、安全面でとても安心できることだと思います。
いざというときに警察や救急に連絡がとれること、また、パートナーや家族と常にコンタクトがとれる状態にあるというのは重要です。
一つ上にあげた身分証明書や携帯電話はランニング用のベルトやポーチに入れると邪魔にならず快適に走ることができます。
ランニング用ポーチはたくさん出ておりますが、私は

このフリップベルトを長く愛用しています。
このベルトについては(「iPhone6とFlipBeltでランニングしてきました」)でも紹介しております。よかったら参考にしてみてください。

走るルートをしばしば変えましょう

毎日同じ時間に同じコースを走るというのは、犯罪者からすると好都合だったりします。
なので人気のない地域などでランニングを続ける場合には、あらかじめ複数のコースを設定しておき、気分でコースを変えるようにすると安全性が増します。
また、コースが変わると走る際のトレーニング負荷も変わってくるので、トレーニングという観点からでも望ましいし、また、気分転換にもなるのでモチベーションという観点でもいいことです。

他のランナーがいて明るいコースを選びましょう

ジョギングコースを探す際、まず、他のランナーにも人気があるようなコースがないかを探してみましょう。他のランナーが多く走っているコースは安全で良いコースである可能性が高いです。
また、夜や日が上る前の早朝などに走る際には照明のあるところを選ぶようにしましょう。
くれぐれも誰もいないような道を選ばないようにしてください。
また、交通安全面から、反射板(リフレクター)のついたトレーニングウェアを身にまとうようにしましょう。

アディダスのデザインがかわいくて仕方ない私からは、このあたりをおすすめしておきます。

走る予定を誰かに知らせておきましょう

走りに行く際は家族やパートナー、親しい友だちに、何時頃走りに行って、何時頃戻るかということをあらかじめ知らせておきましょう。
また、万一自分と連絡がとれなくなってしまった際にはどうすればいいか、などをあらかじめ話し合っておくというのも重要です。

知らない人にからまれても徹底無視を!

街中を走っていると、知らない人に突然声をかけられたりすることもあります。
夜だと酔っ払いなどがからんでくるかもしれません。
そういうときにそういう人に構ってしまうと思わぬトラブルの元になります。
徹底的に無視をして、あまりにもしつこかったりあぶなそうな時には警察に電話する準備などをしておきましょう。

身を守る手段を万全に

日本より治安に不安があるアメリカでは走る際に催涙ガスや防犯ブザー、ホイッスルなどを携行する女性ランナーや、いざというときのために護身術などを習っている方もいるとのこと。
日本ではここまで気を配らなくてはいけないほど治安が悪いかどうか、むしろそこまで不安を抱えるような状況になっていないと信じたい気もある一方で、子どもが持つ防犯ブザーくらいは携行してもいいのかな、とも感じています。

最終的には自分の身は自分で守らなくてはいけないわけで、想定されるリスクを出来る限り下げるということはやって損はないことです。

以上、11箇条を紹介しましたが、「すべてを守らねば!」ではなく、こういう危険が存在するんだな、という視点で自身のジョギング環境、ランニング環境を考えてもらえればと思います。
また、すでに走っている方も、身の回りにこのようなリスクが存在しうるということを改めて考えるきっかけにしていただければと思います。

安全だと思えれば、より走るのが楽しくなります。

これからの人も、今までもずっとの人も、より楽しいランニングライフになりますよう!

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